Bont Avenger:世界最速の110mmインラインウィール

世界最速の110mmインラインスケート用ウィール

エリート選手としての経験からは、人生の多くを学べます。私にとって最も大きな学びの一つは、決して諦めないことでした。Bont Skatesのスケーターに、市場で最も速く、最も優れたインラインスピードスケート用ウィールを届ける。それを、どんな費用がかかっても実現したいと考えてきました。開発初期には、新しいウィールをインラインスピードスケート世界選手権に持ち込んでも、契約選手が無償提供のウィールを使わず、他社の製品を自費で購入するという、悔しい思いをしました。性能差はわずかでしたが、エリート選手が求めるのは最高のウィールです。二番手の製品で滑りたい人はいません。実質的には、他社のウィールを宣伝してもらうために選手を支援しているような状態でした。二度と同じ思いはしたくありませんでした。

Bontのポリカーボネート製ハブのインラインウィール
Bontのポリカーボネート製ハブのインラインウィール試作品

最高のウィールを目指し、ポリカーボネート製ハブなど、かなり珍しいアイデアにも多額の開発費を投じました。しかし、それは失敗しました。ほかにも、最高にあと一歩まで迫った試みはいくつもありましたが、届きませんでした。最初に解決すべき課題は、最高品質のウレタンを使えるようにすることでした。何年も取り組んだ末、ついにMPC Wheelsとの提携が実現しました。これで市場最高水準のインラインウィールを手にしましたが、単独で最良とは言えませんでした。MPCは多くのブランド向けに、よく似たウィールを製造しているからです。私たちは、Red Magic ウィールのハブに使う赤い顔料が、ほかの色よりわずかに高い剛性を生むため、他社製品より少し優れていると感じていました。それでも、どれも非常によく似ていました。

WRWとBontが共同開発した110mmインラインウィール
最速の110mmウィールを目指して開発した、BontとWRWの共同製作ハブ。

Bont独自のアルミハブにMPCのウレタンを成形することを認めてもらうまで、MPCとの交渉には数年かかりました。Bontが世界最大のインラインスピードスケートブランドであることが、MPCにとって、この開発に協力する安心材料となりました。ほかの条件が同じなら、反発力の高いウィールほど速くなるため、プラスチック製よりアルミ製ハブの方が速くなるとわかっていました。問題は、事業として採算が合うかどうかでした。Bont Red Magic Hardcore 125mmは、アルミハブを採用した世界最速の125mmウィールですが、高価です。それでも私は、利益が出なくても世界最高のウィールを作ると決めました。それから二年後、完成したのが、Avenger Hardcore 110mm アルミハブウィールです。20年にわたる挑戦の末、ついに世界最速と言い切れる110mmインラインスピードスケート用ウィールを作ることができました。

Bont Avenger 110mm インラインウィールBont Avenger 110mm インラインウィール:世界最速の110mmインラインスケート用ウィール

著者について:

Alexander Bontは2歳からスケートを始め、ショートトラックのオーストラリア代表チームに7年間所属しました。クワッドローラースケート、ロングトラック、インラインスピードスケートの競技経験もあります。ショートトラックの国内記録を含む数々のオーストラリア国内タイトルや、インラインスピードスケートの州タイトルを獲得しています。Bont Skatesのオーナー兼CEOです。