この10年で、カーボン製インラインスケートフレームの人気が高まっています。初めてカーボン製インラインフレームを量産したEOには敬意を払っていますが、そのフレームには、大きく二つの点で改良の余地があると考えました。
Bont Supercellインラインスピードスケート用フレーム
#1 フレームの設計
EOのカーボン製インラインフレームには、非常に幅の広い部分と狭い部分があります。フレーム全体の強度は最も弱い部分で決まると考え、Bontではフレームの長さ方向に均一な厚さを持たせました。余分なカーボンを使わずに、ウィールとブーツのマウント部をつなぐ設計です。
市場には、アルミフレームと同じような形で設計されたカーボンフレームも登場しています。しかし、そのような設計ではカーボンファイバーの強みを生かせません。

Bont Supercellインラインスピードスケート用フレームの側面
#2 平らな側壁と曲面の側壁
Bontでは、カーボンファイバーを使う際、できるだけ曲面を持たせるようにしています。平らなカーボンはたわみやすく、曲面にすることで強度が大きく高まるためです。ただし、側壁を曲面にしたインラインフレームでは、カーボンが硬化した後に型を抜けるようにしなければなりません。そのため、金型には高度な設計と費用が必要です。側壁が平らなフレームのほうが、設計も製造も容易で安価です。
Supercellの設計を始めた時点で、平らな側壁は採用しないと決めていました。同時に、その形状を作る金型の設計が技術的な課題になることもわかっていました。この課題に取り組み、非常に複雑な金型を完成させ、世界最高の強度重量比を持つフレームを製作できたことをうれしく思います。
